ヒロシキャンプファンにはおなじみのハンモック泊。
冬のハンモック泊であたたかく眠る道具にはどんなものがあるのでしょうか?
調べてみました。
ハンモックの下側に温かい空気の層を作る
そもそも寝袋は体温で中綿を温めて、体の周囲に暖かな空気の層を作ることで
体を冷えから守ってくれます。
ところが、体重で中綿がつぶれると暖かな空気をためこむ空間がありません。
そうなるとダイレクトに地面の冷えを感じる。これが背中が冷える主な原因。
そのため冬のハンモック泊の必需品と言われているのが、ハンモックの下に吊るす中綿入りのシートです。
アンダーキルト(アンダーブランケット、ハンモックキルトなどメーカーによって微妙に呼び方が異なります)と呼ばれるもので、ハンモックに吊るせるようカラビナが付いています。
どんなハンモックにも使える汎用品もあるようですが、
やはり専用設計のほうが変なたるみが生まれません。
ハンモックでも寝袋に潜り込むと背中側の中綿が潰れてしまいますが、
アンダーキルトがフィットしていると寝袋の代わりにアンダーキルトの中綿が温まって背中側の冷えを大幅に軽減。
隙間が大きいとせっかく装着しているブランケットの中綿が温まりにくく、また、冷たい空気が入ることもあるんです。
写真はアンダーブランケットの下に、さらに廃盤となったサーマレストの
ハンモックシートを装着した状態。
泥混じりの雪が付着するのが嫌だなーと思って無理やり併用しています。
ちなみにハンモックシートは、肌寒い季節だけれどアンダーブランケットを装着する
ほど寒くはない日向き。
マットレスを使う人もいますが、マットレスよりもコンパクトに持ち運べます。
ハンモックをまるごと包むブランケット
グランドトランクのサーマルキルトはハンモックごと包む寝袋。
グランドトランクのハンモックに取り付けるほか、単独で5℃くらいの環境まで使える寝袋に、広げてブランケットに……とマルチに活躍するアイテムです。
足元の保温も忘れずに
ちなみに、足が冷えるのは、足先が発する熱は少なくて足回りの中綿が
温まりにくいため。
さらに寝袋の奥の方まで潜り込むと、足先で寝袋の底を突っ張るようにしちゃいがち。
こうなると中綿が潰れてしまい、余計に冷えてしまいます。
テントシューズを履くか、足元にダウンジャケットを詰め込んでおくと足先の冷えが
随分楽になります。足の大きさ、丈、中綿の量などいろいろ販売されているので、ひとつあると重宝します。
脱いだ靴をどうするかも冬キャンプの課題です。
テント泊なら靴を袋に入れて、インナーテント内に入れておくわけですが、
ハンモック泊の場合はそうもいきません。
一度、凍結予防で靴を袋に入れてハンモックに入れたことがありますが、
冷え切った靴が足先にあると冷たさ倍増。あきらめた経験があります。
そこで手に入れたのが外履きできる防水ブーティ。
眠るときに履いた中綿入りのテントシューズの上に取り付けて、トイレや炊事場までのちょっとの距離をそのまま歩けるというものです。
防水ブーティーは丸めてハンモック内に入れておけます。
ブーツよりも底が薄いので雪に触れるとそれなりにひんやりしますが、朝一番の凍りついたブーツに足を入れるよりはまし。
日中は防寒ブーツに履き替えますが、
起床後、一息ついて体があたたまった後ではブーツの冷えがそこまで気になりません。
https://exped-jp.com/products/detail/252
ソレルのカリブーなど、インナーを取り外してテント泊でテントシューズ代わりにしている人がいます。ハンモック泊なら寝袋の中でインナーを温めておいてもいいですね。
まだまだ大手を振って遊びに行けない日々が続きますが、
ひっそり近くの山で過ごす参考に。
大森弘恵
フリーランスのライター。記事のテーマはアウトドア(おもにファミリーキャンプ)、旅行、ときどき料理。バイクキャンプ、ツーリング、雪遊び好き。