夏の避暑地キャンプ場を探していたら
前回からだいぶ時間が経ってしまいました。コロナ禍で、仕事のスケジュールが大幅にずれまくった結果、なかなかキャンプに行く時間も取れませんでした。
しかも書き終わった原稿を、デザイナーさんに渡し忘れるという大失態。
ということで、今さらですが、夏の某日、ヒートアイランド現象で暑い都心の職場を抜け出し、避暑地的なキャンプ場に向かった件、レポートします。
といっても、お昼過ぎに職場を出る予定のため、行けるのは近場に限られました。ネットで検索すると、奥多摩のキャンプ場がいくつかヒット。そのなかから、評価数もそこまで多くない、あまり人がいなそうな箇所をチョイス。
ここだと思ったところに電話をすると、「うちはロッジしかやっていなくて、テント泊は受け付けていないんです」という回答が返ってきました。しかたなく、その近くを探すと、「奥茶屋キャンプ場」なるところを発見。
……あれ、ここって……。とりあえず電話をします。
ーー本日これから行きたいのですがまだ空いていますかね?
「今日ですか? 通常は前日とかに予約してもらうのですが、平日ですから、まだ空きはあります。ひとりですか?」
ーーはい、ひとりです。これから向かうので3時過ぎになると思います。
「わかりました。ではお待ちしています」
ーーありがとうございます。……あの、ここですが、以前、ヒロシさんのキャンプ番組でロケしたところでしたっけ?
「あぁ、はいはい。そうですね。来るときは、薪を途中で買ってきてください。それと、泊まるなら夜中はとても暗くなるので、トイレに行くまでのLEDランタンとかあったほうがいいと思います」
やはり、見覚えがある名前なはずです。ここは、『ヒロシのぼっちキャンプSeason2』の第17話でロケ地になった場所です。
ということで、聖地巡礼的になりますが、奥茶屋キャンプ場に向かうことにしました。
◇ ◇ ◇ ◇
キャンパーならば声に出して言ってみたい! 「フルタング」と「バトニング」
ヒロシさんは、あきる野市のパークショッピングセンター舘谷店で食材を買っていましたが、今回は、キャンプ場の人に聞いたTAIRAYA吉野店に買い物に行きました。
薪と遅めのお昼ご飯と夕食・朝食の食材を買います。
車を30分ほど走らせたところで、右手に奥茶屋キャンプ場の駐車場が見えてきました。
簡易受付所にいた係の人に、入場料1000円、1泊の宿泊費(テント1張)1000円、駐車場代1000円を支払います。ちなみに、ここは、事前予約必須のキャンプ場なのでアポなしで来ることはできません。ご注意を。
キャンプ道具を下ろす前に、サイトをのぞきに行きました。
駐車場のすぐ下が以下です。
さらに川沿いまで降りたサイトが以下です。
川のそばは夜に気温が低くなるということは、前の冬キャンで体験済みです。ただ、今は夏ですから、ちょうどいいのではないかな、と思い、下流の川の間近のサイトを選びました。ちょうど、人もいなかったし、天気予報でも、この日は夜も雨が降らないようだったので。
荷物を取りに行き、テントを張ろうとしましたが、午後3時。さすがにお腹が空きました。ということで、スーパーで買ってきたお惣菜のたこ焼きと梨を食べることにします。
この梨を買ったのが、今回の進歩です。
というのも、これまで、食材を買うときは、包丁いらずのもの、というしばりがあったんです。ナイフを持っていなかったので。ただ、ナイフがあれば、食材を現地で切ることもできるし、こういった皮をむく必要のある果物も食べられます。
さらに、今回は、バドニングといって、ナイフを使って薪割りすることに挑戦したい。ということで、ヒロシさんから
「バドニングしたければ、フルタングという、刃の鋼材がそのまま握る部分の基部も兼ねている頑丈なナイフを買う必要があるよ」
と教えてもらっていたので、ロードサイドにあったアウトドアショップで、いちばん安かったフルタングナイフを買ってみました。
梨、川の水で冷やす準備をしてくればよかったのですが、そういう道具は持ってきませんでした。なんか、網みたいなものを持ってくれば、川の水で冷やすこともできましたね。次回に活かします。
腹ごしらえを終えたところで、テントを張ります。
もう3回目ということで、10分ほどでコールマンのツーリングドームST(2021年新カラー)を張ることができました。これも成長です。
テントを張って、次はいよいよ買ってきた薪のバトニング。
なお、バトニングのコツですが、これもヒロシさんの日めくりカレンダー撮影時に同行させてもらい、やり方を教えていただきました。
以下がまず、僕がやって、注意されたダメなやり方です。
刃の真ん中あたりを薪に当てているので、これだと割れにくいんですね。しかも、不安定となって、危ないそうです。
そこで、以下のようにします。
刃の根元あたりに当てて、薪でナイフの上から叩いていく。すると……
私みたいな初心者でも、たしかに簡単に割れました!
単純作業の繰り返しが割と好きなほうなのですが、薪割り、なかなか面白いです。太めの薪をどんどんバトニングして割っていきます。
前編はここまで。後編では、ホットサンドメーカー・バウルー(シングル)を使った、餃子焼き、ホットサンドに挑戦します。
(文・写真/中野一気)