コラム

ゼロから始めるソロキャンプ その⑦キャンプ専門店の「モリパークアウトドアヴィレッジ」と「ビックアウトドア」でキャンプ道具を買い足す〜前編〜

中央線で簡単に行ける、アウトドア専門店に行ってみた

 

2021年1月、極寒。
この前の記事で、ヒロシさんから諸々アドバイスを受けました。その際、
 
「今のままだと軽装すぎるので、しっかりした寝袋を用意するのと、あとはテントをフルクローズにするとか、もしくはハンモック泊を目指すのか、など、もっといろいろ考えたほうがいいと思います」
 
と忠告もいただきました。
 
そこで、今回は、実際見て触って選びたいので、キャンプ専門店に行くことに。これまではダイソーの大型店やネットショップ、キャンプ専門店ではないお店で道具を買っていたので、初めてのキャンプ専門店訪問です。
 
向かったところは、昭島駅北口から徒歩3分ほどの「モリパークアウトドアヴィレッジ」と、立川駅北口から徒歩2分ほどのビックカメラ立川8階にある「ビックアウトドア」の2箇所。東京都内にあるキャンプギア取扱店(店舗群)としては、どちらも大型で、この2つを回れば、それなりのものが揃えられるのではないか、と予想しました。
 
1月某日、中央線に乗り込みました。
 

◇    ◇    ◇    ◇
 
とても寒い中、昭島駅に降り立ちました。北口を出て、徒歩でテクテク歩けば、すぐにモリパークアウトドアヴィレッジに到着です。
 

寒くて当たり前。

 
雪です……。日にちを選べばよかったと思いましたが、仕方ありません。ヒロシさんから、
 
「車で行ったほうがいいですよ。そのまま積んで帰れますからね」
 
といわれましたが、免許取り立てで運転が不安だったので、電車をチョイス。この天候では、電車で来て正解だった気がしました。
まず行ってみたのが、snow peakです。
 

キャンプ素人でも知っている超有名店!

 
入ってみると、左奥にテントが売られていました。展示されているのがファミリー向けのテントだけで、1人向けテントの展示が見当たりません。
 

ちなみに、チタンパーソナルクッカーセット(税込8690円)もいいかなぁと思いましたが、展示品がありませんでした。リアル店舗なので、もう少し、見たり手に取れるものがあれば個人的にありがたかったのですが……。

 
箱に入っているテントを手に取ったのですが、知識がないので、箱に載っている数枚の写真だけではどういうテントかいまいちわかりません。値札も貼られておらずです。snow peakといえば、いい品物ですが、お値段も高いことでも有名です。
 
モジモジしていると、気を遣ってくれたのか、イケメン店員さんが話しかけてきました。
 
イケメン 最近ソロキャンプを始められたんですね? それでしたら、ヘキサイーズ1とかがありますね。タープとインナーテントがセットのものです。この時期にキャンプするんですか? それだと、これではちょっと寒いかもしれません。風通しがいい商品ですから、夏にはぴったりなんですけど。
 
あとは、登山用テントになりますが、ラゴPro.air1。ダブルウォールといって、インナーテントとタープシートの間に空間がありますから、結露も軽減されます。重量が1キロ以内(ペグを除く)という軽さが売りで、移動はラクになりますよ。ただ、登山向けですからね。テントのところに座って、その前で焚き火をするのには向いているとはいえません。それだったら、ヘキサイーズ1ですね。
 
あと、これは2人向けになりますが、ファルPro.air2とかですかね。
 
え? お値段ですか? ヘキサイーズ1でしたら税込で43780円です。

 
高いと聞いていたので10万円くらい取られると思っていましたが、そこまでではありませんでした。ただ、これからいろいろなギアを買い足すことを考慮すると、節約しておきたい。キャンプレベルとお給料が上がってからまた来よう、と店を後にしました。
 
  
 

ソロキャン初心者にぴったりのテントを発見!

 
その後、モンベルの2階で展示されていたステラリッジのテント1とレインフライ1(税込30250円+12650円)を見たり、別ブランドのテントを見たりしましたが、テントの目の前で焚き火をやるのに向いていないかなぁと思うものや、お値段がオーバーしたりと、難航。
 
そんな中で、「モリパークアウトドアヴィレッジ」入ってすぐのところにあるコールマンに行ってみました。
 

本当はお財布の事情もあって、アウトレット店に行きたいのですが。

 
コールマンの直営店は、三重県、千葉県、岡山県、佐賀県、長野県、岐阜県、静岡県、栃木県、大阪府にあるのですが、東京では、この昭島店となり、23区内にはありません。
入ってすぐのレジの前にあったのが、以下です。
 

おっ!?

 
いや、これ、よくないですか? 少し触って調べてみると、テントの前の靴とかを置くスペースである前室も広く取れそうですし、入り口上部にくるくる丸めてあるものを広げれば、雨避けスペースも作れそうです。テント前で焚き火なんかもできそうだなぁ、と思いを馳せます。テント内もけっこう広そうだし、インナーテントの前後はメッシュで閉じられるから春夏は虫除けもできそう。何より色が、自然に溶け込めるオリーブグリーン。自分が買った、ユタカメイクのグリーンシートOGS-01(ODグリーンシート ♯3000 1・8m×1・8m)にもぴったりマッチしそうです。気になる値段を見ると、税込16800円。
 
いや! もうこれ一択でしょ!?
すぐに、店員さんを呼びました。女性店員が対応してくれます。
 
女性店員 冬にやるんですか? 今年はかなり寒いので、正直、メーカー問わずどのテントでも寒さは厳しいと思いますね……。ただ、この品物は、今もかなり売れています。左隣にある白いテントは、こちらより少し機能が高くなったもので、遮光性が上がっているんです。
 

こちら少し機能が高いものは税込19800円。

 
女性店員 太陽が照っている中でも室内温度が上がりにくく、快適に過ごせるものですね。ただ、色の関係と今の季節からでしょうか、当店で現在売れているのは、緑色のこちらのツーリングドームSTです。
 
え? ツーリングドームST?
 
「ちょっとすみません」といって、店外に行き、カバンから『ヒロシのソロキャンプ』(学研プラス)を出します。パラパラめくって14頁。黄緑と黒のテントの写真下のキャプションに「最初に買ったテント、コールマン/ツーリングドームST。ちなみに靴や荷物を置く前室を作るためにペグを使うこともある。」と書いてあります……。
 


商品の良し悪しや、ツーリングドームSTの設営の仕方は、ヒロシさんの動画を参考まで。
 
 
これ、ヒロシさんが10年前に買ったやつっぽい……。でも色が全然違うしなぁ、と思い、店の中に戻って、同じ店員さんに聞きます。
 
ーー(したり顔で)あの、なんか、これって僕の記憶だと、黄緑と黒のカラーが昔あった気がしたんですけど。あれと同じですかね?
 
女性店員 はい、それは前のカラーですね。これは2021年の新カラーなんです。機能性は変わっていません。
 
なるほど。いやぁ、「ソロキャンパー・ヒロシ」、改めてスゲー、と思っちゃいました。
購入を決めます。
 
 
 

これぞ、リアル店舗に行く醍醐味。ハンモックの寝心地を味わえるチェアとの出会い

 
満足しているレジに持っていこうとすると、気分をよくしたのか、調子こいて、店員さんに「あの、ハンモックも気になっているんですが、あったりしますかね?」と聞いてしまいました。
 
女性店員 いえ、ハンモック扱っていないんですよね……。あの、ハンモックはないのですが、似たような寝心地を楽しめるものはありますね。
 
え? と思い、連れていってもらったのが、ファミリー向けテントが展示設営されているところの内部。
 
女性店員 これ、インフィニティチェアっていうんですが、リクライニングで倒すことができるんですね。それで倒すと、足側がそれに合わせて上がるんです。
 
そういわれて寝そべってみる。
 

これが

 

こうなります。

 
ーーえ? 何これ! すごくいいですね!?
 
女性店員 はい、そのまま空を見れたりできるんですよね。
 
ーーわぁ、これはすげーいいっすね。これで一夜明かすこともできるんじゃないかなぁ。少し曲がる腰部分が一夜だと厳しいですかね?
 
女性店員 それをベッドにして一夜明かす、という商品としては紹介していないものですね。あくまで、くつろぐひとときを味わう商品です。リクライニングの位置も左側のレバーを回してもらえれば固定できます。
 

回すと固定できます。

 
ーーいやぁ、それは自己責任でやっちゃうのでね。ただ、これは快適ですね。ハンモックに寝たことはないですが、ハンモックもこのくらいは腰が沈むんじゃないかなぁ。そしたら、これで一夜明かすことも……(独り言省略)
 
女性店員 あの、あちらで展示している黒のカラーが新色で、近いうちにそれも発売されますね。
 
ーー黒? いや、こちらのベージュっぽい色のほうがいいですね。
 
女性店員 あと、これたたむとコンパクトになるんですね。
 

こう畳んで
さらに畳んで
横にして取っ手で持ち運びできます。

 
ーーこれは、家でも使えるじゃないですか。
 
女性店員 はい。家のリビングでくつろぐために買うだけに買う方もいらっしゃいますね。
 
-ーこれ値段は?
 
女性店員 税込で9980円です。
 
ーーえ? 1万円切っている?
 
もうですね、こんな深夜の通販みたいなやりとりしてしまっている時点で、後戻りできないところまで来てしまっているんです。
 
「キャンプに持っていかなくても、家でも使える!」
「そんなものがなんと1万円を切っている!」
 
買う予定のなかったものを買ってしまう自分への言い訳が、口から溢れてしまっています。
 
ということで、こちら、予定になかったのですが、購入を決めました。
インフィニティチェアは9キロ近くあるので、持ち帰りできないので、配送手配に。ヒロシさんが、車で行くのをおすすめした理由もわかりました。たしかに車だったら、ラクでしたね。配送費やテントを持ち帰る袋代も込みで、27958円(税込)です。昨年はニンテンドースイッチも、高額転売されているプレステ5も買わなかったのですから、自分へのご褒美ですかね。別に何か頑張ったりとか、とりわけ仕事で成果をあげたとか、まったくないのですけど……。
 
なお、コールマンですが、他の店舗に比べて店内も広いためか、展示もたくさんしてあり、クッカーやケトル、ホットサンドメーカーも実際手に取れて確認できるのがよかったです。
 

ソロ用のクッカーやケトル。お値段も良心的でした。

 

ホットサンドメーカー。上下が簡単に外れるタイプだから洗うのも楽チンそう。

 
テントとチェアも、展示されていなければ、多分買いませんでした。これが実店舗を訪れることの、面白さですよね。こういう楽しい体験ができる場を残してもらううえでも、リアルに訪れてそこで買う、そこまでがキャンプ道具を選ぶエンタテイメントでもあるな、と思いました。
 
なおコロナということで、飲食店の営業時間等が変わっているところもありました。
 

店頭でも営業時間の変更を知らせる看板が。

 
訪れる前には、モリパークアウトドアヴィレッジのホームページをチェックしてから、感染対策をしっかりして、訪れてください。
 
ということで、後編では、立川駅にある「ビックアウトドア」を訪れます。
 

●モリパーク アウトドアヴィレッジ
営業時間 11:00~20:00(平日)
     10:00~20:00(休日)
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、営業時間の変更あり
場  所 東京都昭島市田中町610-4(JR昭島駅北口徒歩3分)

 
   
 
(文・写真/中野一気)