コラム

ゼロから始めるソロキャンプ その12 イワタニのガスバーナーで冬ソロキャンプのらくらくリベンジをする~後編 スキットルで自作カイロを作る~

スキットルの自作カイロと生姜みそ鍋で冬ソロキャンプの夜を楽しむ!

 

前回は、月川荘キャンプ場で挑んだリベンジ冬ソロキャンプの日没までをレポートしました。インスタントコーヒーとインスタントラーメンの調理、そしてチャークロス&焼き芋作りというイベントをこなしたうえで、コールマンのインフィニティチェアで読書をして過ごすなど、ソロキャンパーな1日を過ごせたと思います。
 
今回は、日没後から、翌朝の撤収までについて、短めにレポートさせていただきます。
 

◇    ◇    ◇    ◇
 
日が落ちるとすぐに真っ暗になるのが自然の中のキャンプ場です。ということで、100円ショップで買った電池式のランタンを入り口部分につけて、明かりを手元に落としながら、テントの前室で過ごします。
 
暗くなるとともに、気温も下がってくるのを文字通り肌で感じます。そこで、これもこの前の勝古沢キャンプ場でやりたかった湯たんぽカイロをこしらえたいと思います。
 
ヒロシさんがカイロ代わりに使っているのは、パスファインダーのカンティーンクッキングセットの水筒です。
 
この発想を参考にさせてもらい、今回選んだのは、Amazonで購入したステンレス製の格安スキットル(2個セット)です。洋画で無頼なアル中男が、片手で酒を飲む際に使っている道具といえばわかりますでしょうか。これ、ストレートジーンズのポケットにも入りそうなサイズ感なんですね。薄っぺらいので、保温の時間は期待できません。が、単純にかっこいいんじゃないかなぁと。
 
そこで、ダイソーで100円で買ったシェラカップまがいのものを焚き火の上に置いた網のさらに上に置き、お湯を沸かしました。少し泡が出てきた程度で、焚き火から下ろし、スキットルに付属していた漏斗を使って、お湯を流し込んでみます。
 

買ったものは漏斗が2つついていました。1つは自宅保管しておくのがいいかもです。

 
ここひとりでやっていて写真を撮れなかったのですが、漏斗を差し込んだまま、お湯を入れようとすると、空気の逃げ道がなくなるからか、漏斗のところで、お湯がつまって、下になかなか落ちていかないんですね。なので、お湯を注ぐ際は、スキットルを倒れないようにしたうえで、スキットル自体も触らないようにしてください。お湯がこぼれなくても、ステンレス製のため、熱湯を入れたら、缶が一瞬で熱くなりますから、火傷には十分注意を。
 
なお、暖かくなったスキットルは、靴下に入れて、冷めにくいようにしてインナーのお腹のポケットに入れていたのですが、1時間くらいは「多少温かいな」と思うくらいにはなっていました。まぁ、見た目重視なので、よしとします。
 
18時を過ぎたので、ちょっと早いですが、夕飯の支度に。ご飯は、100円ショップで買った、アイリスオーヤマの一合無洗米パックを使用。これ、ダイソー500円メスティン(飯盒)の中に入れて保管できるので、とても便利なんです。
 
クッカーを他に持っていないので、まずはメスティンでご飯炊き。もちろん火力で使うのは、イワタニのジュニアコンパクトバーナーCB-JCBです。お米に10分ほど水を吸わせた後に、火にかけると12分ほどで、蓋が浮いてきます。
 

お米が炊けるのが早い!

 
蓋の上に石を置いて、さらに5分ほど弱火で炊き続けた後に、中を見てみました。
 

!!!

 
まだ水っけがある気が……。ただ、クッカーが他にないので、とりあえず炊けたご飯を100円シェラカップもどきに移して、ご飯は一時テントの中に避難。空いたメスティンで、メインディッシュの鍋を作りたいと思います。
 
今回は生姜みそ鍋です。「鍋キューブのぽかぽか生姜みそ鍋」は、1人前の小分けされた固形パックが8つ入っており、使う分だけメスティンにお米と一緒に入れてくることも可能な、冬ソロキャンプに超便利なアイテム。
 
前日、東京のスーパーで半額になっていた山芋入りのつくねを、鍋の素が入ったお湯の中に入れます。野菜もワンパックになった白菜炒めセットを使って、手間をかけないことを心がけました。15分ほど煮て、つくねに火を通したところで完成です。
 
ガスバーナーをしまって、網をテーブルがわりにして焚き火の前に置いてみました。
 

鍋から白い湯気が立って、めちゃくちゃおいしそうです。

 
生姜みそ鍋と少し冷めたご飯。いやぁ、イワタニのジュニアコンパクトバーナーは、少し大きくかさばるというデメリットはありますが、最高の仕事をしてくれました。料理といえるような手間をかけていないのですが、味はもちろんおいしい! ただ、やっぱちょっとご飯は蒸らしたほうがおいしかったかなぁ、と思いますね。
 
ということで、19時。早いですが、焚き火を消して、テントの中に入ります。寝袋を出して中に入り、その上からナンガのシュラフカバーを寝袋に履かせます。片方のイヤホンでラジオを聴きながら、早めの就寝をしました。
 

   
 

川原サイトの冬キャンで注意すべきこと

 
翌朝。8時少し前に目覚めました。

ん?

 
曇っていてわかりづらいのですが、駐車場です。ということは、車の中にいます。
 
実は、2時30分くらいに起きたんですね。まぁ寝たのが早すぎるので別にかまわないわけですが、息苦しくて起きました。寝袋とシュラフカバーのおかげで、体は全然寒さに耐えられるのですが、顔を外に出すと、気温が低過ぎるからか何かわかりませんが、息をしづらいんですね。かといって、寝袋の中に突っ込むと、それも息苦しい。
 
ということで、寝袋とシェラフカバーを持って、夜中の3時前に車内に避難しました。
 
いやぁ、川原の前のキャンプ泊、少し舐めていたのだと思います。人生で氷点下の中で寝たことがなかったので、寒くて息苦しくなる、という経験も初めてしました。
 
寒い中、テントまで歩き、さっそく焚き火を始めつつ、朝ごはんにとりかかります。
 

朝のために薪は少しだけ取っておきました。

 
朝ごはんは、昨日の鍋の残り具材を使って、カレーにします。カレーの固形を2つほど、煮立ったお湯の中に入れます。
 

鍋の素とカレーのルウを交換するだけです。

 
10分ほどして、ルーが溶けたところで、火から下ろします。続いて、マーガリン入りのバターロールを網の上で少し焼いて、完成。
 

ダイソー500円メスティンの蓋をフライパンがわりにしてみました。

 
またまた、網をテーブルがわりにして焚き火の前に置いてみます。この100均で買った網、大活躍しています。
 

焦げたパンも、キャンプ場ではご馳走に。

 
なお、ここですが、チェックアウトが10時なんです。だから、8時起きは、朝ごはんを食べるとなると、ちょっと遅過ぎましたね。急いでゴミをまとめて(ゴミは持ち帰りです)、残った炭や薪は受付近くの置き場に捨てて、駐車場に再度向かいました。
 

右手の奥に見えるのが灰入れです。受付の人に確認したところ、薪の燃え残りもここに入れていいといわれました。

 
この日は土曜日ということで、駐車場がびっしり埋まっています。さすが、人気キャンプ場ですね。
 

埼玉県民は、羨ましいなぁ。

 
今回の冬ソロキャンプのリベンジですが、これは成功したといってもいいのではないでしょうか。ただ、夜をテントで超えることができなかったのは、やはり経験・知識の甘さが出てしまったかなぁ、と思います。
 
ということで諸々の経験を活かして、次回のソロキャンプに挑みたいと思います。
 

バイバイ! また来てニャ!

 
(文・写真/中野一気)